内容説明
公共圏における討論のあり方が問題解決の可能性を左右するという認識にもとづきつつ、現代社会の具体的な問題群を取り上げて考察。日本に限らず、韓国、インドネシア、ヨーロッパ、アメリカの現実を取り上げ、社会運動と社会的合意形成、政治的意思決定過程にアプローチした。
目次
第1章 高レベル放射性廃棄物問題をめぐる政策転換―合意形成のための科学的検討のあり方
第2章 グローバル化と多文化市民権の可能性―日本と西欧を視野に
第3章 現代アメリカ合衆国における移民の社会運動と公共圏の再編成―重層的境界構造の転換と非正規移民たちの熟議への参加
第4章 環境問題と公共圏―韓国の事例
第5章 インドネシアの環境政策をめぐって―イスラームの規範とイスラーム的公共圏がはたす役割
第6章 米軍基地と公共圏―岩国基地の拡張・機能強化から見た意思決定過程
第7章 ユビキタス・コンピューティングはどう受容されているか―ユーザーの意識とその問題
第8章 熟慮民主主義の制度化の可能性と大学の役割
第9章 マス・メディアと公共圏をめぐる問題群
第10章 社会運動、討議民主主義、社会・政治的「合意」―ドイツ核エネルギー政策の形成過程(1980~2011年)
著者等紹介
舩橋晴俊[フナバシハルトシ]
1948年生まれ。現在、法政大学社会学部教授。専門は環境社会学・社会計画論
壽福眞美[ジュフクマサミ]
1947年生まれ。現在、法政大学社会学部教授。専門は社会哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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