出版社内容情報
資本主義システムの多様性と市場機制の関連を探り,その基礎にある人間行為に注目して,理論的.実践的課題としてのオルタナティヴを示す。
内容説明
人びとの自由・公平/公正・平等が確保される効率的な社会経済システムはデザインできるのか。人びとの生存に関わるさまざまな事項が民主的に決定でき、加えて人びとの尊厳を守ることのできる持続性を備えた社会経済システムはデザインできるのか。資本主義システムの多様性と市場機制との関連、その基礎にある人間行為に注目し、資本蓄積過程を軸にシステムの不安定性を検討して、理論的・実践的課題としての新たなオルタナティブを提示する。社会主義経済の歴史的経験をふまえつつ追求する“社会的なこと”の復権。
目次
第1部 市場=経済という対象―知識という“権力”装置(「合理的経済人」仮説の終焉―進化と制度生成の視点から;稀少性と市場 ほか)
第2部 制度の形態論―市場・権力・国家(貨幣と市場;国家と市場―生と死のはざまから、制度の縁から眺める ほか)
第3部 資本蓄積の諸相(資本主義と不均衡累積;資本主義と制度―平等で公正な市場は可能か ほか)
第4部 市場原理主義への“抵抗”―その現実と多様性(資本・技術・労働―その結合様式の多型性;雇用システムの制度的多様性―理論と現実 ほか)
第5部 資本主義システムと“公平”―市場経済における“平等概念”の再構築(市場化してはならないもの―人間の尊厳;来るべき社会のアジェンダ―市場経済と私的所有 ほか)
著者等紹介
佐藤良一[サトウヨシカズ]
法政大学経済学部教授
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