出版社内容情報
1887年仏領グアドループに生まれ、1910年代にはフランス本国の外交官として中国に赴任、長編詩『遠征』が国際的に激賞されるもまもなく詩作を封印し、第二次大戦前にはミュンヘン会談に臨席。戦後にノーベル賞を受賞、近代カリブ海文学の父とみなされたこの詩人の生涯はしかし、ある特異な自己神話化に彩られていた。とくに中国時代の手紙や初期詩篇を紹介し、詩人の全容を初めて浮き彫りにする労作。
内容説明
カリブ海の記憶と二度の世界大戦、アジア大陸の砂漠で詩人は何を夢見たか?1887年仏領グアドループに生まれ、1910年代にはフランス本国の外交官として中国に赴任、長編詩『遠征』が国際的に激賞されるもまもなく詩作を封印し、第二次大戦前にはミュンヘン会談に臨席。戦後にノーベル賞を受賞、近代カリブ海文学の父とみなされたこの詩人の生涯はしかし、ある特異な自己神話化に彩られていた。とくに中国時代の手紙や初期詩篇を紹介し、詩人の全容を初めて浮き彫りにする労作。
目次
序章 亡命
第2章 “アジアからの手紙”―中国時代のアレクシ・レジェ
第3章 『遠征』
第4章 サン=ジョン・ペルスの“中国”
終章 サン=ジョン・ペルスの現在
エピローグ サン=ジョン・ペルスの墓
著者等紹介
恒川邦夫[ツネカワクニオ]
1943年生まれ。東京大学博士課程中退。ソルボンヌ(パリ第3)大学文学博士。一橋大学名誉教授。華中師範大学(中国湖北省、武漢市)客員教授。ポール・ヴァレリー、仏語表現アフリカ文学、カリブ海のクレオール語文学の研究者。著訳書のほか日本語、仏語の雑誌論文多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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