出版社内容情報
ノーベル文学賞受賞作家の作品集第3巻は、ユーゴスラヴィアをめぐる90年代~2000年代の主要なエッセイ5作品を収録。ユーゴ解体について声を上げた最初のテクスト『第九のくにからの夢想家の別れ』、セルビアとボスニア・ヘルツェゴヴィナを訪れて書き記した『冬の旅』『冬の旅への夏の補遺』、NATOによる空爆を批判した『空爆下のユーゴスラヴィアで』、ミロシェヴィッチ裁判の報告『ダイミエルのタブラス』。
【目次】
第九のくにからの夢想家の別れ
ある過ぎ去った現実=スロヴェニアの思い出
ドナウ、サヴァ、モラヴァ、ドリナ川への冬の旅あるいはセルビアに公正に
冬の旅への夏の補遺
空爆下のユーゴスラヴィアで
涙の下から問いかける──1999年3月・4月、戦争下の2回のユーゴスラヴィア横断・後日の記
ダイミエルのタブラス
スロボダン・ミロシェヴィッチの裁判へのまわり道の証人の報告
訳者あとがき
略年表
内容説明
旧ユーゴスラヴィアをめぐって、90年代から2000年代に書き留めたエッセイ5篇を収録。平和のためには、事実以上のもの、すなわち詩的なものが必要である。永遠の平和は可能である。難民や爆撃された人たちと共にある「共感」の物語。
目次
第九のくにからの夢想家の別れ
ドナウ、サヴァ、モラヴァ、ドリナ川への冬の旅 あるいはセルビアに公正に
冬の旅への夏の補遺
空爆下のユーゴスラヴィアで
ダイミエルのタブラス
著者等紹介
ハントケ,ペーター[ハントケ,ペーター] [Handke,Peter]
1942年、オーストリアのケルンテン州グリッフェンに、ドイツ人の父とスロヴェニア系の母とのあいだに生まれた。60年代、戦後西ドイツの文学を牽引してきた「グルッペ47」を批判、『観客罵倒』『カスパー』等の斬新で前衛的な作品で注目される。その後もつねに新たな表現を模索しながら長短篇の小説、劇、詩、映画脚本等の多彩なジャンルにわたって、現在に至るまできわめて多作かつ実験的な手法で描き、現代ドイツ語圏文学の最も重要な作家の一人となった。ヴィム・ヴェンダースの映画『ベルリン・天使の詩』の脚本も書いている。90年代以降、旧ユーゴについての発言(ユーゴ解体に至る欧米諸国の対応、NATO空爆に対する抗議等)で激しい論議を巻き起こした。2019年、ノーベル文学賞を受賞した
元吉瑞枝[モトヨシミズエ]
熊本県立大学名誉教授
阿部卓也[アベタクヤ]
関西学院大学教授
服部裕[ハットリヒロシ]
明星大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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