出版社内容情報
国家や宗教、言語や民族の壁を超え、移民・難民・性的少数者の経験のみならず、「私民」かつ市民としての声を地球上のさまざまな地域で響かせはじめた現代最先端の世界文学。進行する資本主義の支配に対抗し、喪われたアイデンティティの場こそを故郷として、逞しくこの世を生き抜く美学的・政治的・世俗的なリアリズムを、100点を優に超える「カオズモポリタン」な作品群に読み解く未踏の文学論!
内容説明
国家や宗教、言語や民族の壁を超え、移民・難民・性的少数者の経験のみならず、「私民」かつ市民としての声を地球上のさまざまな地域で響かせはじめた、“今ここにある”世界文学。進行する資本主義の支配に対抗し、喪われたアイデンティティの場を故郷として、逞しくこの世を生き抜く美学的・政治的・世俗的なリアリズムの真実を、100点を優に超える「カオズモポリタン」な小説作品群に読み解く未踏の文学論!
目次
第1章 カオズモポリタン文学とは何か
第2章 世俗的リアリズム―そのものの見方・感じ方・振る舞い方
第3章 資本主義リアリズムVS世俗的リアリズム―今日的問題
第4章 帰属とアイデンティティ―カオズモポリタン文学のショーケース1
第5章 哀悼と贖罪、断罪と赦免、復讐と救済―カオズモポリタン文学のショーケース2
第6章 世俗的リアリズムの本能の美学
第7章 『影の王』―カオズモポリタン文学の生成、小説的要素、大衆性
第8章 カオズモポリタンの小説の手法
第9章 カオズモポリタン文学に見る小説のジャンル
著者等紹介
大熊昭信[オオクマアキノブ]
1944年生まれ。群馬県出身。東京教育大学英語学英米文学科卒、東京都立大学大学院および東京教育大学大学院で修士課程修了。筑波大学教授、成蹊大学文学部教授を歴任。ブレイク論で博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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