出版社内容情報
男装して軍隊に入り,性を偽って結婚した女性の運命は。近世オランダの裁判記録等に現れる,社会の周縁を生きた女性たちの心性と歴史
内容説明
17~18世紀のヨーロッパでは、女性が髪を切り、男装して陸海軍に入隊したり男性の職に就くなどの現象がみられた。なかには、みずからの性を“男”と偽って女性に求愛し、結婚を繰り返した女性もいた。当時、女性が男装することはひとつの伝統として生きていたが、その背景には、愛国心、貧困、家庭環境などにまつわるさまざまな動機が存在し、またジェンダーやセクシュアリティにかかわる多くの問題をみてとることができる。本書は、主に近世オランダ共和国の裁判記録・自叙伝・文学作品といった文字資料に加えて、版画、古くから歌い継がれてきた流行り歌や民謡などを発掘し、“男性として生きた女性たち”の心性と歴史をいきいきと描きだす。
目次
1 序論
2 男性として生きた女性たち(一時的な異性装の伝統的な形態;男性として生きた女性たち―記録 ほか)
3 動機と伝統(ロマンティックな動機;愛国的動機 ほか)
4 セクシュアリティ(セクシュアリティの歴史;生物学的両性具有 ほか)
5 非難と称賛(法律と聖書;司法当局 ほか)
6 若干の結論
著者等紹介
デッカー,ルドルフ・M.[デッカー,ルドルフ・M.][Dekker,Rudolf M.]
1951年、アムステルダム生まれ。アムステルダム大学卒業後、オランダ科学研究所研究員を経て、1981年よりロッテルダムにあるエラスムス大学の歴史・芸術学部教授
ファン・ドゥ・ポル,ロッテ・C.[ファンドゥポル,ロッテC.][van de Pol,Lotte C.]
1949年、エンスヘデー生まれ。アムステルダム大学で英文学を学ぶ。その後、ハーヴァード大学、ヨーロッパ大学研究所の客員研究員、オランダ・オープン大学、エラスムス大学、ユトレヒト大学を経て、2004年よりベルリン自由大学のフリードリヒ・マイネッケ研究所文学部で教鞭をとる
大木昌[オオキアキラ]
1945年生まれ。1968年、早稲田大学政治経済学部卒業。1977年、オーストラリア国立大学Ph.D(東南アジア史)。1978年、一橋大学大学院経済学研究科修了。明治学院大学国際学部教授。専攻は、東南アジア史・民族医療(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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