兵士になった女性たち―近性ヨーロッパにおける異性装の伝統

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588362019
  • NDC分類 367.23
  • Cコード C3022

出版社内容情報

男装して軍隊に入り,性を偽って結婚した女性の運命は。近世オランダの裁判記録等に現れる,社会の周縁を生きた女性たちの心性と歴史

内容説明

17~18世紀のヨーロッパでは、女性が髪を切り、男装して陸海軍に入隊したり男性の職に就くなどの現象がみられた。なかには、みずからの性を“男”と偽って女性に求愛し、結婚を繰り返した女性もいた。当時、女性が男装することはひとつの伝統として生きていたが、その背景には、愛国心、貧困、家庭環境などにまつわるさまざまな動機が存在し、またジェンダーやセクシュアリティにかかわる多くの問題をみてとることができる。本書は、主に近世オランダ共和国の裁判記録・自叙伝・文学作品といった文字資料に加えて、版画、古くから歌い継がれてきた流行り歌や民謡などを発掘し、“男性として生きた女性たち”の心性と歴史をいきいきと描きだす。

目次

1 序論
2 男性として生きた女性たち(一時的な異性装の伝統的な形態;男性として生きた女性たち―記録 ほか)
3 動機と伝統(ロマンティックな動機;愛国的動機 ほか)
4 セクシュアリティ(セクシュアリティの歴史;生物学的両性具有 ほか)
5 非難と称賛(法律と聖書;司法当局 ほか)
6 若干の結論

著者等紹介

デッカー,ルドルフ・M.[デッカー,ルドルフ・M.][Dekker,Rudolf M.]
1951年、アムステルダム生まれ。アムステルダム大学卒業後、オランダ科学研究所研究員を経て、1981年よりロッテルダムにあるエラスムス大学の歴史・芸術学部教授

ファン・ドゥ・ポル,ロッテ・C.[ファンドゥポル,ロッテC.][van de Pol,Lotte C.]
1949年、エンスヘデー生まれ。アムステルダム大学で英文学を学ぶ。その後、ハーヴァード大学、ヨーロッパ大学研究所の客員研究員、オランダ・オープン大学、エラスムス大学、ユトレヒト大学を経て、2004年よりベルリン自由大学のフリードリヒ・マイネッケ研究所文学部で教鞭をとる

大木昌[オオキアキラ]
1945年生まれ。1968年、早稲田大学政治経済学部卒業。1977年、オーストラリア国立大学Ph.D(東南アジア史)。1978年、一橋大学大学院経済学研究科修了。明治学院大学国際学部教授。専攻は、東南アジア史・民族医療(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

13
主としてネーデルラントの事例だけれど、17世紀ぐらいからの男装の記録を紐解く。個人的には女騎兵の手記(これ、いつのまにか新刊出てたのか)のナジェージダ・ドゥーロワとか思い出すのだけれど、それどころかもっと露見の可能性の高い水兵になったのがかなりいたとか、イングランドや低地ドイツ方面にもかなりいたらしいというのが分かっただけでも良かった。法政大学出版局なので文献目録があるのでこっからいろいろ芋づるしたい。前書きにもあるけれど、GIDやISに関する知見が古い時代に始めた研究だしその辺の考察は現在では違うと(続2013/02/19

sfこと古谷俊一

6
娼婦になるリスクよりは兵士になった方がマシ、というのはなるほどである。男として生活しようとした女の裁判事例を中心としたネーデルラントでの119例を元に、男装の原因や動機と、その社会的位置づけを探る。2010/06/08

xxx

5
17,18世紀に女性における異性装が多く見られた。特にイングランド、オランダでは兵士になるため男装する者が多くその動機は収入を得るため(売春に身を落としたくない)、戦争に行く夫に着いていくため、戦争時における愛国心、など多岐にわたる。すなわち当時異性装は下層階級でなされる事が多かった。戦争で結果を出した者は王族から称賛されることもあったが、基本は犯罪行為であり異性装が発覚した場合追放刑などが課された(しばしば窃盗や詐欺と結びついた時に刑が重くなる)。男装し結婚した場合にソドミーとして罰せられる事も興味深い2019/05/08

Witch丁稚

4
男女の性別の間に上下はあるが知り合いのいない新天地でやっていける(行くしかない)程度には移動の自由があり、海運国家で戦争状態だったから水夫や兵士になって稼ぐ(生きていく)ことができた国で時代の女性たち。歌や小説のフィクションとしてはありだけど同じ町の○○さんが、という現実には厳しい、というのは今でもそうですね。2016/12/05

ぞだぐぁ

3
どの本かは忘れたが,参考文献で取り上げられていたので読んでみた。ネーデルランドの判例を主なデータとして近世に男性として暮らし、バレてしまった女性についての本。理由は生活苦だけど娼婦になりたくないとか、同性と結婚したいとかジャンヌ・ダルクのように国を守らないとって言う使命感だったりと幅広い。WW2でもスーザン・トラヴァースとかいるし、もっと時代の範囲を広げた物を読んでみたい。2019/05/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/59885
  • ご注意事項

最近チェックした商品