魔女・産婆・看護婦―女性医療家の歴史 (増補改訂版)

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588352317
  • NDC分類 490.2
  • Cコード C0036

内容説明

豊かな知恵と経験で身近な人々を治療していた女たちを資格がないという理由で迫害し、排除し、閉じ込めてきた歴史。できる女は怖い?

目次

1 魔女・産婆・看護婦―女性医療家の歴史(中世の魔術と医学;アメリカの医療専門家の興隆と女性)
2 女のやまい―性の政治学と病気(一九世紀末から二〇世紀初頭の女性と医学―歴史的背景;上流階級の「病気」の女性;「病原菌」である労働者階級の女性)

著者等紹介

エーレンライク,バーバラ[エーレンライク,バーバラ] [Ehrenreich,Barbara]
1941年モンタナ州生まれ。多数の著書を持つベストセラー作家

イングリッシュ,ディアドリー[イングリッシュ,ディアドリー] [English,Deirdre]
1948年生まれ。『マザー・ジョーンズ』誌の編集者を経て、現在カリフォルニア大学バークリー校大学院ジャーナリズム科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あたびー

37
前半は巷間に於いて実践と経験に基づく科学的な医療活動を行ってきた女性医療家を「魔女」と断じて迫害してきた欧州の男性社会の歴史、増補版で加筆された後半は主に19世紀の🇺🇸で中上流社会の女性は病弱で移民などの労働者階級の女性は頑強としながらも病原として男性社会がいかに女性を抑圧してきたかについて。筆者らは研究者と同時にフェミニストであり、本書全編を怒りが彩っている。全てをありのままに受け入れ難いと感じても、重要な情報を拾い上げることができるはず。日本の産科医が未だに殆ど男性なのも同じ原因から出ている。2024/11/15

くさてる

19
「女性はいつでも治療を施す人であった」という前提に始まり、主に魔女狩りと19世紀の医療の歴史を紐解くことにより、いかに女性が医療制度の現場から追われ、利用されてきたのかを訴えるもの。取りあげられている内容は興味深く、女性という身体を持つ人間として、医療に関係してきた自身の印象などと重ね合わせて読むとさらにいろいろと沁み入ってくるものがあった。本文自体は70年代に書かれたものだが、この増補改訂版では2010年代の現状を踏まえての解説も添えられているのが良かったと思います。2016/01/06

mogihideyuki

4
魔女狩りとは産婆を始めとする民間医療者の弾圧であったという。「正統」医療が権威となって、高い技術と実績を持つ民間医療者を排除し、医療を「専門職」に囲い込んでいく中で女性が医療職から追われてゆく過程が描かれている。女性の問題として論じられているが、専門性=権力が独占することで人々が自ら行う力が奪われてゆくこと、権力の要請に従った恣意的な基準によって人を正常であるか病んでいるかを判定する医療のあり方など、近代に普遍的な状況を抉り出しているように思う。フェミニズムにこういう豊かな成果があることを知らなかった。2017/03/14

ちり

0
“女性が自分自身の体を受け入れることが不可能である。結局は体の問題でも、生物学の問題でもなく、あらゆる点で女性に影響を及ぼす権力の問題なのだから”2016/07/28

takao

0
ふむ2025/04/09

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