皮膚―文学史・身体イメージ・境界のディスクール

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  • サイズ B6判/ページ数 422p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588352294
  • NDC分類 902.05
  • Cコード C1022

出版社内容情報



クラウディア・ベンティーン[ベンティーン,C.]
著・文・その他

田邊 玲子[タナベ レイコ]
翻訳

内容説明

自己の“境界”皮膚をめぐる観念史。さまざまな学問分野と方法論を縦横無尽に動員し、言語資料だけでなく模型・図版資料などを駆使して、17世紀から現代にいたる皮膚観のパノラマを展開する。

目次

表面の深部―序論
境界のメタファー―言葉のなかの皮膚
侵入―医学と文化の実践における身体の境界と知の産物
脱皮―皮剥ぎ、拷問、メタモルフォーゼ
魂の鏡―カンヴァスとしての表皮
謎となすこと―皮膚の他者性
鎧の皮膚と母斑―ある性差のイメージ体系
異種の皮膚―皮膚の色の科学史および文学史
ブラックネス―アフリカ系アメリカ人の言説における皮膚の色の問題性
手と皮膚―皮膚感覚の人間学と図像学〔ほか〕

著者等紹介

ベンティーン,クラウディア[ベンティーン,クラウディア] [Benthien,Claudia]
1965年生まれ。ドイツおよびアメリカで心理学、ドイツ文学、アメリカ研究、美術史、文化研究等を学び、1998年にベルリンのフンボルト大学で博士号を取得。その博士論文で「ヨアヒム・ティブリウス賞最優秀賞」を受賞。その後、2004年に大学教授資格を取得し、2005年よりハンブルク大学のドイツ文学(重点領域ジェンダー論、文化理論)の教授に就任、またアメリカで客員教授をつとめ、イギリス、フランスに研究滞在するなど、活動の場は国際的である

田邊玲子[タナベレイコ]
1955年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語ドイツ文学専攻)中途退学、ミュンヒェン大学、フランクフルト大学に留学。名古屋大学総合言語センター助教授を経て、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は、ドイツ文学、ジェンダー論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

45
皮膚……虚実皮膜の…… : http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2014/07/post-7805.html 2014/09/09

ラウリスタ~

9
特に前半部が面白い。後半の皮膚の色のところは、アフリカ、アメリカ文学が主体。現代においては、皮膚の表面は絶対的に死守すべきものとなっている、ところが、昔の医学では、悪い体液を排出するために、瀉血をしたり、皮膚に傷をつけたり、無理矢理潰瘍をこしらえたりしていた。皮膚の境界を越えることについて、時代によりどう概念が変わって行ったのか。ときどきグロい絵が出てくるので注意。2014/09/25

rinakko

7
とても面白く読んだ。“皮膚”って何だろう…と、ふっと思うことが昔からあって。さまざまな次元から皮膚観が論じられ、その各々の項目も互いに関与し合っていく。時代を遡った考察も非常に興味深く、「4 脱皮」から「7 鎧の皮膚と母斑」の流れはすこぶるよかった。そしてやはり、文学作品を取り上げた箇所に入ると身を乗り出すほどに面白い。ヤーンの「岸なき河」やムージル「寄宿生テルレスの混乱」「特性のない男」、ホーソーン「あざ」、ニーベルンゲンの歌…などなど。とりわけ目鱗がごろごろだったのは、オンダーチェ「イギリス人の患者」2014/12/01

やいっち

3
絵画など、芸術作品だけは、鑑賞の対象であるべき、というのも、不思議といえば不思議である。絵画作品が額に収められてこそ、作品として完結する(ほぼ全ての作品がそうだ)というのも、馬子にも衣装という知恵もあるのだろうが、同時に、絵画作品に特権的な地位を与えたいという画家(それとも画商なのか)の知恵と戦略があるのだろう。

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