出版社内容情報
20世紀初頭、辛亥革命から日中戦争に到る動乱・内戦期の中国をたくましく生きた二つの家族の栄枯盛衰を描く民族誌的小説の古典。その才覚と人望で民族資本家として名を馳せた東林と、事業の失敗により没落の憂き目にあった義兄・芬洲の運命を分けたものは何か。自然豊かな山間の農村と、急速に発展する臨海商業区を舞台に、伝統習俗、冠婚葬祭や商慣習、郷村社会にまつわるエピソードが情感を込めて語られる。
内容説明
中国社会人類学の古典、民族誌的小説の金字塔!辛亥革命から日中戦争に到る動乱・内戦期の中国をたくましく生きた二つの家族の栄枯盛衰を情感豊かに描く。その才覚と人望で名を馳せる東林と、没落の一途を辿る義兄・芬洲の命運を分けたのはなにか。小説の形式をとりながら、中国基層社会研究の重要文献として読み継がれる名著、翻訳成る。
目次
東林の青少年時代
貧困からの脱却
裁判沙汰
張家の新居
早期教育
村の祝祭日
農業の段取り
米の取引
店の商売
芬洲の運命
向学の野心
対立
店舗の分裂
匪賊
兄弟の争い
店舗の拡大
両極化が進む張家と黄家
地方政治
水路交通
難局
大地に種を蒔く
著者等紹介
林耀華[リンヨウカ]
1910年、中国福建省に生まれる。ハーバード大学大学院にて博士号を取得(哲学)。雲南大学社会学教授、燕京大学社会学部教授兼主任、中央民族学院教授、中央民族学院民族研究所初代所長などを歴任。2000年歿
馬場公彦[ババキミヒコ]
1958年生まれ。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程満期修了、博士(学術)。専門は東アジア論、日中関係論、メディア論。中国伝媒大学名誉教授。岩波書店勤務を経て、2019年より北京大学教員、2022年より北京外国語大学副教授
諸葛蔚東[ショカツイトウ]
1962年生まれ。北京大学新聞伝播学院博士課程修了、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了、博士(法学・社会学)。中国社会科学院日本研究所助教、中国科学院大学人文学院教授などを経て、浙江越秀外国語学院教授
谷仲広江[ヤナカヒロエ]
1971年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。人民網日本語版勤務などを経てフリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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