出版社内容情報
中世末期以来の被差別部落民が生きる権利を守るために偽作し護り伝えてきた河原巻物を全国にわたって踏査し,そこに秘められた最底辺の人びとの叫びに耳を傾ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
15
二条河原の落首みたいなものを集めた本かとタイトルのみで手に取ったら、全く違うものであった。直轄地江戸で既得権益を得ていた弾左衛門は別にして、各地の被差別民が頼朝や後白河、醍醐といった権力者からお墨付きを得た過去があるという既得権益を守るために捏造された偽の由緒書のことであった。当然、紛争が起これば裁判資料としても機能する。江戸も産業が発達するにつれ、被差別民に専属していた紺屋(染めに水をたくさん使うので河原が好まれたため)といったものが離れていった分、河原巻物で既得権益を囲い込もうとしたんだろうなあ。2025/08/09
陽香
1
197804252013/12/11
はにゅ
0
表題は、「わが村はXX天皇により、XXの仕事を特別許された」って証拠文のことです。後ろ盾の欲しいがためのデッチあげか、それとも・・・2006/12/06