出版社内容情報
学問とは不安に向き合う力であり、それを言語化していく意志である。ポピュリズムが席捲し右傾化するグローバル資本主義社会の中で、世界の多義性および重層性、それらが生み出す矛盾・対立と向き合い対話を続けるために、いまあらためて人文学の可能性を問う。ポストコロニアル状況下の来たるべき民主主義、自由、平等、国家そして主体性をめぐり、四者が論じ、語り合ったシンポジウムの記録。
内容説明
学問とは恐れや不安と向き合う力であり、それを言語化していく意志である。ポピュリズムが席捲し右傾化するグローバル資本主義社会のなかで、世界の多義性および重層性、それらが生み出す矛盾・対立と向き合い、対話を続けるために、わたしたちは何をすべきだろうか。世界に、学問にときめきを取り戻す第一歩を示す。
目次
はじめに 世界にときめきを、ふたたび!
総論 「謎めいた他者」論―公共圏・人文学・民主主義
第一部 内閉する現代社会―平等と民主主義の理念の再定位に向けて
第二部 到来しつつある人文学―地域研究を越えて
第三部 新たな主体性のために―平等をめぐる対話
あとがき 世界が右傾化するなかで
著者等紹介
磯前順一[イソマエジュンイチ]
国際日本文化研究センター教授。宗教研究。ロンドン大学、ハーバード大学、チュービンゲン大学、ルール大学ボッフム、チューリッヒ大学、北京日本学研究センター、同志社大学などで客員教授および客員研究員を務める
酒井直樹[サカイナオキ]
コーネル大学名誉教授、人種主義・国民主義研究、比較思想史研究
汪暉[オウキ]
ワン・フイ。清華大学人文学院教授、清華大学人文与社会科学高等研究所所長。中国近現代文学、中国思想史、現代中国論。ハーバード大学、スタンフォード大学、コロンビア大学、東京大学、ボローニャ大学、ハイデルベルク大学などで客員教授、またベルリン高等研究所、スウェーデン高等研究所などで高級研究員を務める
平野克弥[ヒラノカツヤ]
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)歴史学部教授。近世・近代文化史・思想史。人種資本主義、定住型植民地主義研究。ミシガン大学、同志社大学、京都大学、国際日本文化研究所などで客員教授、客員研究員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。