出版社内容情報
第11回渋沢・クローデル賞/藤田亀太郎特別賞受賞 道徳の徹底的世俗化を謳い,利己心と名誉心の両立に基づく社会を模索したエルヴェシウス。その独自の道徳哲学,政治.経済思想を中心に検討する我国初の本格的研究。
内容説明
カトリックとフィロゾーフ両陣営からの批判にも屈せず、エルヴェシウスは、道徳の徹底的世俗化を謳う独自の功利主義思想を展開し、利己心と名誉心の両立に基づく社会を模索した。本書は、奢侈論争を背景に、その道徳哲学、政治・経済思想を検討し、エルヴェシウス再評価を促す力篇。
目次
第1部 社会構成原理としての道徳(感覚論と唯物論;利己的人間観とその批判;功利主義における名誉心)
第2部 功利主義に基づく政治改革(モンテスキューとエルヴェシウス;君主制の中の共和主義)
第3部 商業社会論(商業社会論としての奢侈論;エルヴェシウスと商業社会;エルヴェシウス以後)