内容説明
本書は、『精神現象学』を、ヘーゲル哲学の根源的な問いを中核に据えた書として解釈して、その哲学のもっとも単純な原型に迫ることを課題とする。前編では、この書物の基本的性格を、問い、方法そして体系という3つの次元から解明し、後編では、前編で明らかにされた問いの次元における『精神現象学』の歩みを、その叙述の根底から浮かびあがらせるという順序になっている。
目次
前編 総論(問いの次元の根源性;懐疑的方法について;哲学の前提と体系)
後編 各論(現象学の予備的問いの遂行;現象学の根源的問いへの回転;現象学の根源的問いの定礎―事象そのものについて;現象学の根源的問いの遂行;根源的問いに対する本来的応答への道―絶体概念の啓示;ヘーゲルのフィヒテ解釈;ヘーゲルの心意と徳について)
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