出版社内容情報
未曾有の出来事の中で、己の出自への激しい否定の感情と共に文明の凋落と歴史の黄昏を生の根本感情として内面化し、「形而上の流謫者」「世界市民」としての新たな出発を告げる転位の書。ペシミズムの思想家として再評価高まるシオランが、1940?45年、占領下のパリで、故国と訣別した孤独な異邦人として記した青春放浪記。
内容説明
未曾有の出来事の中で、己の出自への激しい否定の感情と共に文明の凋落と歴史の黄昏を生の根本感情として内面化し、「形而上の流謫者」「世界市民」としての新たな出発を告げる転位の書。いま、シオランが蘇る!
著者等紹介
シオラン[シオラン] [Cioran]
1911年、ルーマニアに生まれる。1931年、ブカレスト大学文学部卒業。哲学教授資格を取得後、1937年、パリに留学。以降パリに定住してフランス語で著作を発表。孤独な無国籍者(自称「穴居人」)として、イデオロギーや教義で正当化された文明の虚妄と幻想を徹底的に告発し、人間存在の深奥から、ラディカルな懐疑思想を断章のかたちで展開する。『歴史とユートピア』でコンパ賞受賞。1995年6月20日死去
金井裕[カナイユウ]
1934年、東京に生まれる。京都大学仏文科卒。訳書『カイエ1957‐1972』(日本翻訳文化賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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