目次
第1部 心理の激変(静から動へ;旧から新へ ほか)
第2部 伝統的な信仰を倒せ(理性派;奇蹟の否定―彗星、神託、妖術師 ほか)
第3部 再建の試み(ロックの経験論;理神論と自然宗教 ほか)
第4部 想像的・感性的価値(詩のない時代;生活の万華鏡 ほか)
著者等紹介
アザール,ポール[アザール,ポール] [Hazard,Paul]
1878年、北仏ノール県に生まれる。高等師範学校卒業後イタリアに留学して、『フランス革命とイタリア文学』(1910年)で学位をとった。同年、リヨン大学の比較文学の教授となり、以後、ソルボンヌのフランス文学の教授(1919年より)、コレージュ・ド・フランスの教授(1925年より)を歴任、1939年にはアカデミー・フランセーズの会員となった。1921年にバルダンスペルジェと『比較文学雑誌』を創刊したフランスにおける比較文学研究の草分けで、多くの著書があり、ベディエとともに監修した『挿絵いりフランス文学史』(1923‐24年)は特に広く読まれた
野沢協[ノザワキョウ]
1930年、鎌倉市に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学教授、駒沢大学教授を務める。主な訳書に、リシュタンベルジェ『十八世紀社会主義』(第19回日本翻訳文化賞)、『ピエール・ベール著作集 全8巻・補巻1』(全巻個人訳、第2回日仏翻訳文学賞・第34回日本翻訳文化賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中村禎史
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啓蒙前期の思想史概説。18世紀の開明的思潮は既にルイ14世の国際的台頭(1680年の)頃には現出していた、と主張。特に大きな影響を遺した人物としてデカルト、スピノザ、P・ベール、ロック、ニュートン、J・B・ボシュエ、フェヌロン、ライプニッツの名を挙げる。難解。 ・スピノザはキリスト教の形式化・外面化を批判。近代科学的視点で政治組織を検討して、権力とは臣民の同意による委託に過ぎない、言論・行動の自由を個人に保証するのが政治制度の目的、と主張。幸福とは真なるものを理解すること、と言う理性主義に則る。2022/02/15