出版社内容情報
レチフとサドの夢想と幻想の世界を中心に,ヴォルテール・ディドロ・メルシエ・メリエらの社会・宗教批判,ユートピアを縦横に論じ,18世紀精神史の鉱脈に迫る。
内容説明
『パリの夜』『南半球の発見』などで知られる。レチフ、『悪徳の栄え』『恋の罪』などのサドを中心に、フランス革命期の夢想と幻視、自由と悪徳の世界を探る。モンテスキュー、ヴォルテール、ディドロらの啓蒙思想、メルシエ、メリエ、マブリ、モレリらの特異な宗教・社会批判、ユートピア思想も縦横に論じ、18世紀精神史の豊かな鉱脈に迫る。レチフとサド研究・翻訳の第一人者による珠玉の論考。
目次
幸福をめぐる三つのパラドックス
もう一つの共鳴
二つの生のスタイル―カザノヴァとレチフ
『ムッシュー・ニコラ』の刊行
ユートピストの肖像―一八世紀フランスにおける革命の幻視者たち
共和国幻想
ユートピア小説『南半球の発見』
内蔵された二つの語り
作家の常数と変数―レチフ・ド・ラ・ブルトンヌの場合
レチフとフランス革命
春本と「哲学書」―違反の領域に鎮座するリベルタン小説
小説化サドのファンタスム
『恋の罪』語りの定式
著者等紹介
植田祐次[ウエダユウジ]
1936年旧満州国営口に生まれる。早稲田大学大学院博士課程中退。青山学院大学名誉教授
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