目次
第1部 意味・無意味・感覚―人間はどのような心的能力をもつか(実在論の二律背反とは何か;オースティンが肝心―「もう一つの素朴さ」の必要性;認知の相貌)
第2部 心と身体(「私は「機械仕掛けの恋人」なるものを思いついた」;何かを「信じる」という心のあり方は「内的状態」か;心理‐物理相関)
第3部 後書き(因果と説明;現れは「クオリア」なのか)
著者等紹介
パトナム,ヒラリー[パトナム,ヒラリー][Putnam,Hilary]
1926年シカゴに生まれる。48年ペンシルベニア大学哲学部卒業。51年カリフォルニア大学(UCLA)で哲学博士号(Ph.D.)を取得。その後、ノースウェスタン、プリンストン、MITなどの大学で教鞭をとり、65年以降はハーバード大学哲学部教授を務め、同大学名誉教授。現代アメリカを代表する哲学者で、論理実証主義の批判的検討はじめ、数理論理学・科学哲学・言語哲学・心身問題、さらには倫理や歴史の哲学など多方面のテーマについて、斬新なアイデアを提起し、世界の哲学界をリードしてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヘンリー八世が馬上試合で死んだことは内緒
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第一部では、「自然な実在論」が提唱される。従来の実在論は心に外界を映し出すインターフェイスが必要とされていた。インターフェイスと外界を繋ぐのには魔術的な何かが必要となるため非物理的存在を仮定するか、言葉は外界を指示することができないかという両極端な立場が対立した。自然な実在論はインターフェイスを否定し、我々が見ているものは直接的な外界だとする。 第二部では心の哲学が舞台となり、キムの付随性概念が批判にさらされる。キムは哲学的ゾンビに対して心は物理現象に必然的に付随すると反論する。一方、パトナムは哲学的ゾン2015/04/29