目次
第1章 社会
第2章 メタファー
第3章 旅行
第4章 感覚
第5章 時間
第6章 居住
第7章 シチズンシップ
第8章 社会学
著者等紹介
アーリ,ジョン[アーリ,ジョン][Urry,John]
1946年に生まれる。ケンブリッジ大学で経済学を専攻し、その後、社会学で博士号を取得する。1970年からランカスター大学で講師・助教授を歴任し、1985年以降は同大学社会学科の主任教授を務めている
吉原直樹[ヨシハラナオキ]
1948年、徳島県に生まれる。1972年、慶應義塾大学経済学部卒業。1977年、慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。立命館大学助教授、神奈川大学教授を経て、東北大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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SQT
3
デュルケムを越える、新しい社会学的方法の規準の確立を試みた一冊。アーリの他の著作にも表れているように、中心にあるテーマは運輸通信技術の発展によるグローバル化と、それに伴うパラダイムシフト。バウマンが庭師のメタファーで表し、フーコーが規律=訓練を見た国家が管理する「社会」はもはや存在していない。それどころか、何かによって括られるような社会それ自体がもう存在しないのではないか、とアーリは捉える。時間=空間が征服された世界でアーリが見るものは、複雑系としての社会である。2017/03/31
環世界
0
明確な境界を備えた実体的な社会という幻想がリアリティを持たなくなった時代にどのように社会学するかということ。良くも悪くもアーリは社会学者で、社会学が大好きなんだなということはよくわかった。しかし日本の読者としては、本書の社会やグローバル化についての想像力は西ヨーロッパという地球の辺境でしか通じない独特のものだよねとも思ってしまう。2021/01/13