目次
ミニマ・モラリア第1部(一九四四年)(マルセル・プルーストのために;芝生のベンチ;水中の魚 ほか)
ミニマ・モラリア第2部(一九四五年)(鏡の裏;こうのとりはどこから子供たちを連れてくるか;シュワーベン人の悪ふざけ ほか)
ミニマ・モラリア第3部(一九四六‐四七年)(温室植物;そんなに急がないで;荒野の少年 ほか)
著者等紹介
アドルノ,テーオドル・W.[アドルノ,テーオドルW.][Adorno,Theodor W.]
1903‐1969。ドイツの哲学者・社会学者・美学者。フランクフルトの裕福なユダヤ系の家庭に生まれる。20代にアルバン・ベルクに作曲を学び、早くから音楽批評で活躍。W.ベンヤミンの影響を色濃く受けて、独自な思想を形成する。1930年代にM.ホルクハイマーの主宰する「社会研究所」のメンバーとなり、ナチスの政権獲得後は、イギリス、のちにアメリカへ亡命。戦後帰国して、「社会研究所」の再建に努め、J.ハーバーマスらフランクフルト学派第二世代の俊英を育てた
三光長治[サンコウナガハル]
1928年広島県に生まれる。1952年京都大学文学部独文科卒業。愛知大学講師、神戸大学助教授、埼玉大学教授、神戸松蔭女子学院大学教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ハマギン
8
即物主義は人間らしくない。この本は迂遠に物事を書いているので人間らしいのかもしれません。アドルノの偏屈さは十二分に発揮されています。2016/05/08
ロマンスカー大爆破
5
たいへんなシニカリストだなと思って読んでいたが、アドルノの子どもの頃の話が出てきて、彼はこの世界が憎くて仕方ないんじゃないかと思い直した。2016/03/17
ひろゆき
2
ホルクハイマーとの会話が元になって誕生したという日常の各方面にわたる考察をまとめた本。女が愛をささやくとき、男が一人部屋でブランデーを飲むとき、または家族が例えば新築を考えるときなどの、ありふれた風景のなかの仮装された欺瞞を暴き、いかに我々がつくられたものかを証すのが中心。ここまでの思考の深さに感動。座右の書の一つになるかも。第二の性のような冷笑に通じるが、政治的には余程まともな効果。ニーチェとマルクスの引用が多い。2013/05/07
encore
1
自分にとっては聖書のようなもの。聖書は読んだことがないけどそのうち読みます。アドルノは本質はとてもチャーミングなひとだとおもっている。2014/03/01