内容説明
十世紀中葉から十四世紀中葉にかけての時期を「商業革命期」と位置づける独自の見解を提唱し、中世ヨーロッパ経済の重要な転換点として商業の主導的役割を鋭利に分析した古典。壁に囲まれた都市とその周辺に広がる農村に焦点を当て、商人および職人の隆盛と農業依存社会からの脱却を体験した経済激変の歴史を簡明に跡づけ、中世の「うねり」と躍動を生き生きと描き出す。本書は歴史学者による経済史の教科書としてヨーロッパ各地で広く愛読されている。
目次
第1章 先行する古代ローマと蛮族の時代
第2章 自給自足農業の発達
第3章 商業革命の離陸
第4章 商業化の不均等発展
第5章 手工業と機械工業のあいだで
第6章 農業社会の対応
著者等紹介
ロペス,ロバート・S.[ロペス,ロバートS.][Lopez,Robert S.]
1910年ジェノヴァに生まれる。父親は著名な劇作家、ミラノ大学で中世史を専攻、1936年ミラノ大学講師となる。しかし、ファシズムの台頭によりアメリカ合衆国への移住を決意する。Ph.D.を取り直し、コロンビア大学講師を経て、イェール大学に移り、81年に退職するまで中世史講座の創設・発展に尽力することによって、戦後のアメリカにおける中世史研究を強力に指導する。86年死去。近代経済学の手法を果敢に取り入れるも、中世の人々に焦点をあてた本書は歴史学者による経済史の教科書としてヨーロッパで広く愛読されている
宮松浩憲[ミヤマツヒロノリ]
1945年生まれる。九州大学大学院文学研究科博士課程(西洋史)満期退学。久留米大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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