出版社内容情報
中世ヨーロッパを中心に,工業化以前における女性たちの消費向け貸借や投資活動を発掘・検討し,女性の役割を農業や手工芸に限定してきた従来の研究の欠落を補う。
内容説明
工業化以前の時代においても、女性は労働源として、金の貸し借りの当事者として、男性の補完的役割に留まるものではなかった。中世ヨーロッパにおける女性の消費向け貸借、近代早期の女性の投資活動、さらにはアフリカや西インド諸島における女性の信用取引までを史料にもとづいて検討し、女性の役割を農業や手工芸に限定してきた従来の研究の欠落を補う。
目次
第1部 中世における消費者融資と社交性のネットワーク(中世―背景;女性と消費向け信用貸し(データ;身分)
社交性のネットワーク ほか)
第2部 中世後期ならびに近代初期ヨーロッパの投資と資本形成(古代;中世と近代の初期―背景;女性と投資)
第3部 植民地時代ならびにそれ以降のサハラ砂漠以南のアフリカおよび西インド諸島の市場(サハラ砂漠以南のアフリカ;漁業社会―一つの例外;西インド諸島)
結論 続く懸念
著者等紹介
ジョーダン,ウィリアム・チェスター[ジョーダン,ウィリアムチェスター][Jordan,William Chester]
アメリカの歴史学者。現在プリンストン大学の歴史学教授を務める
工藤政司[クドウマサシ]
1931年生。弘前大学文理学部卒業。東京国際大学教授等を歴任
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