出版社内容情報
リズム,旋法,和声,形式,バンド編成にわたって,ジャズの音楽言語を初めて本格的に分析した現代の古典。安易な憶測や物語を排し,その起源と本質,魅力に迫る。
内容説明
民俗音楽が記譜法を前提としない即興の音楽、演奏者の音楽であることを確認し、その認識のもとに、1920~30年代のジャズの音楽言語を,リズム,旋法,和声,バンド編成の水準から記述する。聴覚印象のみによる憶測や安直な思弁を排した実証的な記述は、ジャズの中に混在する黒人的な成分と雑種的な成分、商業的な成分の判別を可能にするとともに、それぞれの成分の起源にさかのぼり、因果関係を把握するための指針を与える。
目次
1 領域
2 民俗音楽の美学
3 分類と定義
4 基礎的なリズムの定式
5 ジャズの旋律の解剖学
6 ホットなリズム
7 ジャズ・リズムの地理学
8 大衆音楽におけるジャズ・リズムの発展
9 ジャズの音階構造
10 ブルースの由来
11 和声
12 黒い大陸からの諸影響
13 ジャズ・オーケストラ
14 ジャズの美学と形式
15 芸術としてのジャズ
16 結論