出版社内容情報
17世紀を頂点として荒れ狂った「魔女裁判」を歴史的に辿り,この狂気の歴史的・社会的意味を群衆心理学的見地から考察,現代における「魔女裁判」をも示唆する。
内容説明
魔女裁判の歴史、それは17世紀を頂点としてヨーロッパ中世を荒れ狂った狂気の歴史であり、人間精神の暗黒部分であった。著者は、この異常で怖るべき集団妄想の実態を徹底した文献渉猟によって描き出すとともに、これとの精神的格闘の足跡を概観、魔女迫害の思想史的・宗教史的意味を究明する。
目次
皇帝の諮問
宮廷の魔術師
同時代の人ファウスト
魔術王のファンたち
魔術師の弟子ども
新種の魔術師、魔女
異端裁判より魔女裁判へ
「魔女に与える鉄槌」
魔女の弁護士アグリッパ
魔力を持たぬ魔女たち〔ほか〕
著者等紹介
バッシュビッツ,クルト[バッシュビッツ,クルト][Baschwitz,Kurt]
1886‐1968。ドイツのオッフェンブルクに生まれる。ハイデルベルク、ベルリン、ミュンヘンの大学で学業を修め、1918年国民経済学の学位を受ける。数社の新聞編集員を経て、ハイデルベルク大学教授に招聘されるが、ヒトラーに追われてオランダに亡命。1952年アムステルダム大学の新聞学と集団心理学の正教授となる。綿密な文献調査と集団心理学を基盤とした「魔女」に関する著書や研究論文がある
川端豊彦[カワバタトヨヒコ]
1909年生まれ。東京大学文学部卒業。千葉大学教授をつとめる。民俗学専攻
坂井洲二[サカイシュウジ]
1930年生まれ。京都大学大学院文学部修士課程修了。1969‐70年、チュービンゲン大学民俗学科に客員として留学。1973‐98年、関西医科大学教授。ドイツ民俗学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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