出版社内容情報
人権の哲学と人権の政治学とともに人間の尊厳を問う。討議倫理学とコミュニケーション的合理性において人権を体系的に説明し、「権利を持つ権利」を主張するアーレントや、アドルノ、ホルクハイマー、シュミットらの思想史的考察とともに、「民主主義的反復」や「法生成性」を展開させる。主権、シティズンシップ、ジェノサイド、反ユダヤ主義、国民国家の危機、「スカーフ事件」など現在もなお紛糾する諸問題を論じて、幻想なきコスモポリタニズムを目指す。
内容説明
人間の尊厳を問う人権の哲学、人権の政治学。討議倫理学とコミュニケーション的合理性において人権を体系的に説明し、「権利を持つ権利」を主張するアーレントや、アドルノ、ホルクハイマー、シュミットらの思想史的考察とともに、「民主主義的反復」や「法生成性」を展開させる。主権、シティズンシップ、国民国家の危機、反ユダヤ主義、ジェノサイド、「スカーフ事件」など現在もなお紛糾する諸問題を論じて、幻想なきコスモポリタニズムを目指す。
目次
第1章 序論―幻想なきコスモポリタニズム
第2章 『啓蒙の弁証法』から『全体主義の起原』へ―アーレントと共存するアドルノとホルクハイマー
第3章 全体主義の影の中の国際法と人間の複数性―ハンナ・アーレントとラファエル・レムキン
第4章 もう一つの普遍主義―人権の統一性と多様性
第5章 民主主義に対する人権は存在するか―介入主義と無関心を越えて
第6章 主権の黄昏、あるいはコスモポリタン的規範の出現?―不安定な時代におけるシティズンシップを再考する
第7章 国境を超えた権利要求―国際的な人権と民主主義的な主権
第8章 民主主義的排除と民主主義的反復―正当なメンバーシップとコスモポリタン的連邦主義のジレンマ
第9章 政治神学の回帰―フランス、ドイツ、トルコにおける比較憲法学的観点から考察したスカーフ事件
第10章 私たちの時代のユートピアとディストピア
著者等紹介
ベンハビブ,セイラ[ベンハビブ,セイラ] [Benhabib,Seyla]
1950年生まれ。イスタンブール出身。1977年、イェール大学にて哲学の博士号を取得。同大学の政治学および哲学講座教授を経て、現在は、コロンビア大学ロースクルール上級研究員兼非常勤教授
加藤泰史[カトウヤスシ]
1956年生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。椙山女学園大学国際コミュニケーション学部教授、一橋大学名誉教授。哲学、倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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