出版社内容情報
ヒトと動物の間の伝統的区別を批判し、人間を共同体のなかで他者に依存してはじめて開花しうる動物と規定する、徳倫理学の画期的明…伝統的な哲学が前提してきた、ヒトとそれ以外の動物を区別する根拠とは何か? 両者の間に引かれた境界線を、イルカなど他の知的動物たちとの比較を通じて批判するとともに、人間を孤立し自足した強い個人ではなく、傷つきやすく障碍を抱えうる動物、共同体のなかで〈与える〉だけでなく〈受けとり〉、他者への依存のもとで初めて開花しうる動物として理解する、徳倫理学の画期的な明察。
序 文
第一章 傷つきやすさ、依存、動物性
第二章 動物という類に対比されるものとしてのヒト、
その類に含まれるものとしてのヒト
第三章 イルカの知能
第四章 言語をもたない動物は信念をもちうるか
第五章 ヒトではない動物の世界はどのくらい貧しいのか
第六章 行動の理由
第七章 傷つきやすさ、開花、諸々の善、そして「善」
第八章 私たちはどのようにして自立した実践的推論者となるのか。
また、諸徳はどのようにしてそれを可能にするのか
第九章 社会関係、実践的推論、共通善、そして個人的な善
第十章 承認された依存の諸徳
第十一章 共通善の政治的・社会的構造
第十二章 代理人、友、誠実さ
第十三章 道徳的コミットメントと合理的探究
訳者解説
訳 注
原 注
事項索引
人名索引
アラスデア・マッキンタイア[マッキンタイア アラスデア]
著・文・その他
高島 和哉[タカシマ カズヤ]
翻訳
内容説明
伝統的な哲学が前提してきた、ヒトとそれ以外の動物を区別する根拠とは何か?両者の間に引かれた境界線を、イルカなど他の知的動物たちとの比較を通じて批判するとともに、人間を孤立し自足した強い個人ではなく、傷つきやすく障碍を抱えうる動物、共同体のなかで“与える”だけでなく“受けとり”、他者への依存のもとで初めて開花しうる動物として理解する、徳倫理学の画期的な明察。
目次
傷つきやすさ、依存、動物性
動物という類に対比されるものとしてのヒト、その類に含まれるものとしてのヒト
イルカの知能
言語をもたない動物は信念をもちうるか
ヒトではない動物の世界はどのくらい貧しいのか
行動の理由
傷つきやすさ、開花、諸々の善、そして「善」
私たちはどのようにして自立した実践的推論者となるのか。また、諸徳はどのようにしてそれを可能にするのか
社会関係、実践的推論、共通善、そして個人的な善
承認された依存の諸徳
共通善の政治的・社会的構造
代理人、友、誠実さ
道徳的コミットメントと合理的探求
著者等紹介
マッキンタイア,アラスデア[マッキンタイア,アラスデア] [MacIntyre,Alasdair]
1929年イギリス・スコットランドのグラスゴーに生まれる。ロンドン大学で古典学や哲学を学んだ後、1951年にマンチェスター大学で、また1961年にオックスフォード大学で修士号を取得。マンチェスター大学、エセックス大学などイギリスの諸大学で教鞭をとった後、1970年にアメリカに移住。以降、ボストン大学、ノートルダム大学、デューク大学等で哲学科教授を歴任。ロンドン・メトロポリタン大学の現代アリストテレス主義倫理学・政治学研究センター等で上級研究員を務めている
高島和哉[タカシマカズヤ]
1971年生まれ。東京大学文学部仏文科卒。早稲田大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学。論文博士(学術)。早稲田大学社会科学総合学術院助手等を経て、明治大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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