叢書・ウニベルシタス<br> カンギレムと経験の統一性―判断することと行動すること 1926‐1939年

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叢書・ウニベルシタス
カンギレムと経験の統一性―判断することと行動すること 1926‐1939年

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  • サイズ B6判/ページ数 404,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588010507
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C1310

出版社内容情報

「判断」から生命、医学を参照する「価値」と「行動」の哲学へ。その独創的な「生きているものの哲学」はいかにして創出されたのか。カンギレムのエピステモロジーは、承服しがたいものと判断された「現在」と常に格闘し、抵抗する戦闘的エピステモロジーである。カントに源泉をもつ「判断」の哲学から、「生命」そして「医学」を参照する「価値」と「行動」と「選択」の哲学へ。新たな現実を創り出すべく、危険を冒し、行動的に参与する〈哲学者カンギレム〉の知的道程と、その独創的な〈生きているものの哲学〉を明らかにする。

緒言 クロード・ドブリュ



序章 「仮面を被って進み出る」──哲学者カンギレム

 逆説的な影響力を持った専門的な著作

 カンギレムの戦闘的エピステモロジー

 生命と論争

 「生物学的規範性」という概念の形成



第一部 判断することと行動すること(1926─1934年)

──カンギレムと反省的「思考様式」



第一章 アラン

 「剥き出しの事実」という概念の批判

 カント認識論の人間学的地滑り

 「真の哲学者」

第二章 反省的分析──ある哲学的「思考様式」

 知覚することとは判断することである

 アランとベルクソン──ある「流派の対立」

 ラニョーと「カントの教え」

 一九世紀末フランスのカント受容

第三章 〈私は考える〉

 ラシュリエ──帰納の基礎

 ラニョー──知覚の基礎

第四章 精神対世界

 「根源的─論争的」統一

 『海辺の対話』──悟性の哲学のためのマニフェスト

 現実存在の衝撃

 労働──人間的活動のパラダイム

第五章 反省的分析の道徳的帰結

 認識の理論を経由する道徳

 懐疑──自由の証拠

 「自由の論理」

 精神──価値づけの力能



移行のために──〈コギト〉の消尽

 「個人的な問い」

 〈私は考える〉解体の歴史

 『言葉と物』を読むカンギレム

 反省的「様式」は断念されるべきなのか



第二部 行動することと判断すること(1935─1939年)

──行動の火急性が悟性を超え出るということ



第六章 判断について

 判断するとはいかなることか

 判断すること、それは意志すること=望むことである

 治療すること、それは判断することである

第七章 『ファシズムと農民』──マルクス主義と「裁かれた」歴史

 歴史的必然性の哲学

 唯物論とはフェティシズムである

 価値の歴史性という問題──ストア派としてのアラン

 アランの方法における死角

 価値の唯一性という問題

第八章 超え出られる悟性

 〈技術〉と価値の哲学

 行動とは何か──崇高なるカヴァイエス

 「デカルトと技術」──転換点となるテクスト

 「生きているものの要求」

 生きているもの──なおかつ人間として

第九章 必然性の判断に対する行動の還元不可能性

 アラン──それは「失効した哲学」か「承認された哲学」か

 「〈傲慢な=推定的な〉行動」の権利回復

 技術と科学の〈相互追い抜きレース〉

 リスク、誤謬、無謀さ

 創造的擬制=フィクション



結論



訳者あとがき



主要参考文献

グザヴィエ・ロート[ロート グザヴィエ]
(Xavier Roth)
エクサンプロヴァンスのレ・ミル強制収容所(Camps des Milles)・歴史・人間科学博物館の研究員などを経て、現在はグルノーブル?アルプ大学教育学研究科准教授。専門は規範性の哲学。本書は、2010年にカナダ・ケベック大学モントリオール校およびフランス・エクス?マルセイユ大学(旧プロヴァンス大学)に提出した博士論文をもとにしている。2011年から刊行が始まった『カンギレム全著作集(?uvres compl?tes)』第1巻では編集委員に加わり、カンギレムとカミーユ・プラネの共作になる教科書『論理・道徳概論(Trait? de Logique et de Morale)』の解説を担当。

田中 祐理子[タナカ ユリコ]
1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科(超域文化科学専攻・表象文化論)博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、京都大学人文科学研究所助教。専門は哲学、近代医学思想史。著書に『科学と表象――「病原菌」の歴史』(名古屋大学出版会、2013年)。共著に金森修編『合理性の考古学――フランスの科学思想史』(東京大学出版会、2012年)、富永茂樹編『啓蒙の運命』(名古屋大学出版会、2011年)など。

内容説明

カンギレムのエピステモロジーは、承服しがたいものと判断された「現在」と常に格闘し、抵抗する戦闘的エピステモロジーである。カントに源泉をもつ「判断」の哲学から、「生命」そして「医学」を参照する「価値」と「行動」と「選択」の哲学へ。新たな現実を創り出すべく、危険を冒し、行動的に参与する“哲学者カンギレム”の知的道程と、その独創的な“生きているものの哲学”を明らかにする。

目次

「仮面を被って進み出る」―哲学者カンギレム
第1部 判断することと行動すること(一九二六‐一九三四年)―カンギレムと反省的「思考様式」(アラン;反省的分析―ある哲学的「思考様式」;“私は考える”;精神対世界;反省的分析の道徳的帰結)
移行のために―“コギト”の消尽
第2部 行動することと判断すること(一九三五‐一九三九年)―行動の火急性が悟性を超え出るということ(判断について;『ファシズムと農民』―マルクス主義と「裁かれた」歴史;超え出られる悟性;必然性の判断に対する行動の還元不可能性)

著者等紹介

ロート,グザヴィエ[ロート,グザヴィエ] [Roth,Xavier]
エクサンプロヴァンスのレ・ミル強制収容所(Camps des Milles)・歴史・人間科学博物館の研究員などを経て、現在はグルノーブル=アルプ大学教育学研究科准教授。専門は規範性の哲学

田中祐理子[タナカユリコ]
1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科(超域文化科学専攻・表象文化論)博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、京都大学人文科学研究所助教。専門は哲学、近代医学思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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