内容説明
『女性の権利の擁護』を刊行後、苦境にあったウルストンクラフトは北欧へと旅立つ―。優美で酷烈な自然や人々との出会いは、人類・女性・社会の進歩について深い洞察を彼女にもたらし、豊かな未来へその思索を飛翔させる。人間存在に纏わる様々な苦悶を乗り越え、ひとりの思想家がいま自分自身を語り始める。書簡形式で綴られる精神の旅の軌跡。
著者等紹介
ウルストンクラフト,メアリ[ウルストンクラフト,メアリ][Wollstonecraft,Mary]
1759‐1797。英国の女権運動家、著述家。ロンドンに生まれる。ウィリアム・ゴドウィンを始めとする進歩的知識人と知り合い、フランス革命を非難したエドマンド・バークの『フランス革命の省察』に対する反論『人間の権利の擁護』で自由信奉を弁じて著述家として名をなす。女性解放思想の暁鐘とされる『女性の権利の擁護』(邦訳、未來社)を出版。ゴドウィンとの間に生まれた娘は、詩人シェリーの妻となり『フランケンシュタイン』を書くメアリ・シェリー
石幡直樹[イシハタナオキ]
1953年生まれ。1977年東北大学文学部卒業。1979年東北大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、東北大学大学院国際文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
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