内容説明
イタリアの碩学ヴァッティモによる思想エッセイ。哲学は即効性こそないにしても、長い目で見れば社会の変革に寄与しうるはずであり、それも哲学の負うべき責任のひとつだと主張。彼が「弱い思考」を提唱するに至る経緯とその意義を論じたダゴスティーニの解説付き。
目次
哲学と科学(カント以後、ヘーゲル以後;エアアイクニスの閃き ほか)
哲学、歴史、文学(真理、レトリック、歴史;歴史と存在論は両立不可能であるか ほか)
哲学における論理(論理学ともろもろの論理学;論理学と存在の歴史 ほか)
真理を語る(真理の神、主よ、あなたはわたしを贖ってくださいました;永遠の饗宴 ほか)
哲学への召喚と哲学の責任(新聞に寄稿すること;一人称で書くこと ほか)
著者等紹介
ヴァッティモ,ジャンニ[ヴァッティモ,ジャンニ][Vattimo,Gianni]
1936年トリーノ生まれ。トリーノ大学文哲学部でルイージ・パレイゾンに導かれ、ハイデルベルク大学留学中はK.レーヴィットとH.G.ガダマーの薫陶を受ける。現在は、トリーノ大学理論哲学講座の正教授を務めるほか、『ラ・スタンパ』、『レプッブリカ』、『エスプレッソ』などの新聞・雑誌の論説委員でもある。急進党に始まって、トリーノ同盟、左翼民主党、イタリア共産主義者党と、所属政党をつぎつぎに変えながら、政治活動も積極的に展開している
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年兵庫県尼崎市生まれ。東京外国語大学名誉教授。学問論・思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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