内容説明
哲学者ガダマーの芸術論。思索の根拠を自己の「芸術体験」に求めていたガダマーの初期の芸術論集。ゲーテとモーツァルトの『魔笛』、バッハとワイマル文化、クライストの真実の愛、詩人リルケの神話的内面世界などテクストに秘匿された「芸術の心理」を哲学的解釈学の立場から開示する。
目次
第1章 ゲーテと道徳的世界
第2章 人間の精神的発展過程について:ゲーテの未完の作品研究―『プロメテウス』、『パンドーラ』、『魔笛第二部』より
第3章 バッハとワイマル
第4章 心の最も内なる神:クライストの『アンフィトリオン』論
第5章 ライナー・マリア・リルケの現存在解釈:『ドゥイノの悲歌』論―ロマノ・グァルディーニの著作について
第6章 詩作品と句読法―リルケの『オルフォイスへのソネット』より
第7章 リルケの『ドゥイノの悲歌』における神話創作的転回
第8章 翻訳としての読書:ガダマーの翻訳論
著者等紹介
ガダマー,ハンス=ゲオルク[ガダマー,ハンスゲオルク][Gadamer,Hans‐Georg]
1900年マールブルク生まれの現代ドイツを代表する哲学者。1968年にハイデルベルク大学教授を退官するまで、マークブルク、ライプツィヒ、フランクフルト各大学の哲学教授を務め、占領下のライプツィヒ大学では学長の要職にあった。主著の『真理と方法』で顕著に展開されたその“哲学的解釈学”によって現代思想界に大きな影響を与えている。2002年3月14日死去
三浦國泰[ミウラクニヤス]
1948年札幌に生まれる。北海道大学文学部独語・独文科卒業。同大学大学院修士課程、博士課程に学ぶ。ドイツ学術交流会(DAAD)給費生としてボン大学哲学部留学。ドイツ語学文学振興会奨励賞(受賞論文「解釈学の根本理念とその構造」)。ボン大学、ウィーン大学にて客員研究員。成蹊大学文学部教授。文学博士。専門はドイツ文学・芸術理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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i-miya
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