叢書・ウニベルシタス<br> 社会の法〈2〉

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叢書・ウニベルシタス
社会の法〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 p419/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588007682
  • NDC分類 321.3
  • Cコード C1336

出版社内容情報

東西の文献を渉猟しつつ法システムの細部を穿ち,法とその外部との間に潜む矛盾を暴く。法・人間・社会の関係を再確立する試み。

内容説明

法‐人間‐社会をつなぐ回路を再確立する、オートポイエーシス理論の新たな展開。

目次

第7章 法システムにおける裁判の位置
第8章 法的論証
第9章 政治と法
第10章 構造的カップリング
第11章 法システムの自己記述
第12章 社会とその法

著者等紹介

ルーマン,ニクラス[ルーマン,ニクラス][Luhmann,Niklas]
1927年ドイツのリューネブルクに生まれる。1968‐1993年ビーレフェルト大学社会学部教授。70年代初頭にはハーバーマスとの論争により名を高め、80年代以降「オートポイエーシス」概念を軸とし、ドイツ・ロマン派の知的遺産やポスト構造主義なども視野に収めつつ新たな社会システム理論の構築を試みる。90年前後よりこの理論を用いて現代社会を形成する諸機能システムの分析を試み、その対象は経済、法、政治、宗教、科学、芸術、教育、社会運動、家族などにまで及んだ

馬場靖雄[ババヤスオ]
1957年、新潟県生まれ。1988年、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、大東文化大学経済学部教授

上村隆広[ウエムラタカヒロ]
1964年、岡山県生まれ。1991年、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、府立大阪女子大学人文社会学部助教授

江口厚仁[エグチアツヒト]
1959年、福岡県生まれ。1990年、九州大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。現在、九州大学大学院法学研究院教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

7
社会分化した近代では法システムは自立しつつ政治、経済、社会と相互浸透していると著者は語る。本巻での法システムは中心-周辺型であり、周辺では他のシステムと相互浸透する契機を持ちつつ裁判官・司法試験で中心部の自立性を保つと概説される。その中心-周辺的特徴は法的論証にある。文に意図を読むより意味を敷衍する解釈が採用され、その濫用には論理が制限する。が、政治は立法時に法に介入し、経済は契約面で法と接する。社会的に法は、他とのコミュニケーションを排除できず、試行錯誤で生き残る現行法の「正しさ」に根拠はないとされる。2024/07/16

しーぽん

2
社会の何々シリーズの中でもっとも完成度が高いというか、もっとも説得的なのがこの『社会の法』だと思う。環境とシステム、オートポイエシス、構造的カップリングなどかなり独自の用語もありますが、それさえ乗り越えればそんなに難しい本ではありません。私的には、ハバーマスの方がよっぽど理解不能でした。ルーマン社会学の真骨頂はその論理性です。法システムは合法・違法の二元コードを用いてコミュニケーションを行い、自己を複雑化していくのです。かなりエキサイティングな本であることは保証します。手にとってみてください。

抹茶ケーキ

0
社会の分化に伴って法システムは他のシステムから分出し、閉鎖する。そのため外部システムに根拠を求めることができなくなったので、内部で新たな手段で正統性を確保しなければならなくなった。たぶん他にも色々言ってるんだろうと思うけど、そこのところしか理解できなかった。2016/03/25

madofrapunzel

0
★★★★★ 1か月前に読了。 これは手においておきたい、なぜならすぐ忘れるから…! 「法的論証」の個所がとても濃密で面白かったです。さすが法学部出身だけのことはあるルーマン!2011/11/03

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