出版社内容情報
第40回日本翻訳文化賞特別賞 『ガルガンチュワ』の作家ラブレーの作品と思想を分析し,フランス16世紀の感性と精神を描き出した心性史の古典。アナール学派の始祖フェーヴルの代表作。
内容説明
ブローデル、ル・ゴフらに受け継がれ現代歴史学の展開に主導的役割を果たしてきたアナール学派の始祖フェーヴルの主著。『ガルガンチュワとパンタグリュエル』で著名な作家ラブレーの宗教思想の分析を通して、生きた歴史学・歴史記述を目指した心性史の古典的名著・完訳。
目次
第1部 ラブレーは無神論者か(同時代人たちの証言;醜聞と苦情)
第2部 信仰か不信仰か(ラブレーのキリスト教信仰;十六世紀における不信仰の境界)
著者等紹介
フェーヴル,リュシアン[フェーヴル,リュシアン][Febvre,Lucien]
1878年フランス東北地帯のナンシーに生まれる。ノルマリアン。地理学者ヴィダル・ド・ラ・ブラーシュや人類学者レヴィ=ブリュール、図像学者エミール・マールに師事。1911年学位論文『フェリペ二世とフランシュ=コンテ地方』を発表。1912年からリヨン大学で教鞭をとる。1919年にフランス領に返還されたストラスブール大学で近代史講座を担当。この地でアナール派の盟友マルク・ブロック、『宗教感情の文学史』の著者アンリ・ブレモンたちと知り合う。1922年『大地と人類の進化』を上梓。1929年1月、ブロックと共同編集で『経済社会史年報』を創刊。のちの『アナール』の母体であり、歴史の総合的把握をめざす。1935年から刊行された『フランス百科全書』編集委員長。戦時下にあってパリを疎開、本書『ラブレーの宗教』をはじめ、フランス16世紀にかかわる多くの著作を準備した。終戦後、国立科学研究センター第6部門部長として行政手腕を発揮、同時にアナール派の指導者として世界各地で講演活動をおこなう。1956年死去
高橋薫[タカハシカオル]
1950年東京に生まれる。1973年埼玉大学教養学部卒業。1978年筑波大学大学院博士課程単位取得退学。1978年より駒沢大学専任講師―教授を経て、1996年より中央大学教授、現在にいたる
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roughfractus02
じろ