出版社内容情報
「国家,それは私である」??フランスのルイ14世治下の表象世界(王の正史・記念メダル・寓話・地図等々)の記号論的分析を通して,現代の権力構造を透視する。
内容説明
ルイ・マランの権力批判。「国家、それは私である」―絶対君主・ルイ十四世治下の表象世界(王の正史・記念メダル・寓話・地図・宮廷娯楽等々)の記号論的分析を通して、「王」とは王の「肖像」(権力の表象)にほかならないことを鋭く抉り出す。
目次
序 三つの定式
序曲 王あるいは正義とされた力パスカルの評釈
第1幕 「国家、それは私である」あるいは王の語り
間奏曲 追従者の言説あるいは王の称揚
第2幕 「これは私のからだである」あるいは秘跡による王
間奏曲 王の貨幣と君主の肖像
第3幕 「カエサルの肖像はカエサルである」あるいは額縁のなかの王
フィナーレ 合法的簒奪者あるいは遭難者・王
著者等紹介
マラン,ルイ[マラン,ルイ][Marin,Louis]
1931年グルノーブル生まれ。高等師範学校卒業。哲学の大学教授資格を取得、文学博士。カリフォルニア州立大学サンディエゴ校、ジョンズ・ホプキンズ大学などで教鞭をとった後、1978年以降パリの社会科学高等研究院長(芸術言語研究センター)、国立文学センターの「文学」委員長などをつとめ、『クリティーク』誌の編集委員としても活躍。1985年にはフランスの文化使節として来日。該博な知識と学際的な好奇心を基盤に、記号論的手法で絵画、文学、言語、社会など多方面の事象の解明を試みている。1992年10月死去
渡辺香根夫[ワタナベカネオ]
1929年生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業。現在、金沢大学名誉教授。フランス文学・思想専攻
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