出版社内容情報
「カバラを理解するには,カフカの著作を読まなければならない」(ショーレム)と指摘される特殊な関係を,テキストの綿密な読解から検証しその文学の核心に迫る。
内容説明
「カバラを理解するためにはカフカを読まねばならない」(ショーレム)と指摘される特殊な関係をテキストの綿密な読解から検証し、その文学の核心に迫る。
目次
カフカとユダヤ教
カバラにおける「審判」と「門番伝承・伝説」
裁きの時と方法
亡我の「天上への上昇」
「ここはほかの誰もが入れてもらえなかった。なぜならこの入口はただお前ひとりだけのためのものと決まっていたからだ」
裁きに関する論述と門番伝承・伝説との関係
人間と裁きに仕える者との上下関係について
裁きの鏡としての顔
カバリストたちの論述に見られる天上の裁きの法廷―裁きとしての歴史
人間の生への裁きの侵入―病気と夢〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tonex
5
カフカの作品と思考に見られるユダヤ神秘主義や伝承の影響を考察したもの。著者はドイツ文学やカフカの研究者ではなく、ユダヤ学の専門家なので、この本もカフカの本というよりはユダヤ思想の本という印象。▼ユダヤ思想に詳しい人であっても、カフカを一通り読んでないと全く意味がわからないだろうし、逆にカフカのファンがこの本を手にとっても、ユダヤ思想の知識がないと何を書いてるのかさっぱり理解できないだろう。▼そもそも口伝トーラーと成文トーラーが何なのかすら知らないレベルでは読みようがない。ということで、読むのをやめる。2015/12/13
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ナボコフとあわせて2025/01/18