出版社内容情報
テキスト群を隈なく探索し、〈書くこと〉が果たした意味と機能,社会参加の意図と認識を明らかにしつつ30年代ヨーロッパを神話的に生きた〈怒れる作家〉像を描く。
内容説明
『アデン・アラビア』から『陰謀』にいたるテキスト群が形成する、文学的・哲学的そして政治的な星座を隈なく探索し、彼にとって「書くこと」が果たした意味と機能、アンガージュマン(社会参加)の意図と認識を明らかにしつつ、30年代のヨーロッパを神話的に生きた怒れる作家ニザン像を鮮明に描き出す。
目次
1 芸術のための芸術の凋落
『アデン・アラビア』(1932)
『番犬』
『アントワーヌ・ブロワイエ』(1933)
「或る町の紹介」(1934)
『トロイの木馬』(1935)
「シンドボード・トシキストン」(1935)
『古代の唯物論者たち』(1936)
「テセウス物語」、「アカルナイの市民たち」、その他(1935‐1938)
『陰謀』(1938)
政治参加の時代
怒れる作家ポール・ニザン(1960‐1968)