出版社内容情報
彼の思考とその独創性を透察しつつ,コミュニケーションの諸体系のなかで最も完璧なものである言語の世界に独自の見解を示した,詩人パスの明晰かつ豊饒なる思索。
内容説明
レヴィ=ストロースの人類学的・哲学的・美学的な思考と独創性を綿密に解続しつつ、神話・音楽そして詩と言語の世界に展開される、真率な批評的営為、多彩かつ豊饒な思索。
目次
地質学的な隠喩。言語的交渉と性的交渉、すなわち価値、記号、女性。
象徴、隠喩、方程式。位置と意義。アジア、アメリカ大陸、ヨーロッパ。三つの透明なもの、すなわち虹、毒物、フクロネズミ。精神、何ものでもない何か。
調子はずれの間奏曲。シンデレラ擁護と余談あれこれ。言葉の三角形、神話、叙事詩、そして詩。
特性と概念、対と組、象と虎。直線と円。進歩の悔恨。同化、改宗、排除。黄金時代の終末、そして書記の始まり。
慣習的行動と象徴。《はい》あるいは《いいえ》、プラスあるいはマイナス。人間の無意識と機械の無意識。自らを破壊する記号、変容。タクシーラ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
9
詩人による人類学者論。「レヴィ=ストロースは、地質学とマルクシズムとフロイトという、彼の思考の方向を決定した影響について何度か語っている。丘、岩、渓谷、樹木、崖、といったぐあいで、風景はひとつのパズルの形をとる。その無秩序配置隠れた意味を持っている。それは、さまざまな異なる形態の配置ではなくて、いくつもの時間=空間のひとつの場における集積、すなわち地層なのだ。…レヴィ=ストロースの証明の基本は次の文章に要約される。「音楽と神話は言語活動であり、それぞれ自分なりのやり方で分節言語のレヴェルを超えている」。」2022/01/09
coyu
1
音楽はわれわれに踊るように誘いかける2008/06/22