出版社内容情報
メキシコとは何か。その特異な国民性の根源と本質を解き明かし,未来を模索し彷徨するメキシコ人の迷宮は全人類に共通すると説く詩人パスの鋭く現代に迫る文明論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
singoito2
7
ラジオのスペイン語講座きっかけ。'50年の本編に'69年のポスダタ=後書きが付されていて、メキシコの人々の死生観、マッチズモ、祭、スペイン来寇以前の先制王制と独立以降の独裁の連続性などを教えてくれる。フリーダの絵が地獄絵だとすれば、それは彼女の世界が地獄だったからだろうが、それでも彼女は絶筆に"Viva la vida"、人生万歳と書いた。その言葉がメキシコに対する愛を表わしているなら、本書もパスのあえて批判的姿勢を貫こうとする、逆説的なメキシコ愛が溢れていると感じました。グッとくる言葉が一杯の本でした。2025/02/07
川原 健太郎
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19-31/22019/10/13