内容説明
お墓がふたつに分かれた理由―それは、西方の墓場を歩むことで紐解かれる。両墓制。遺体の埋葬地と、遺族が参拝する石塔墓地が分かれた墓制をこう呼ぶ。その分布は近畿・中部地方に濃厚である。なぜこの地では、両墓制をとったのか?柳田国男・折口信夫らに始まる墓制研究は、なぜそれを「固有の信仰」ととらえてしまったのか?その発生の起源と歴史的展開を実際のフィールドから探り、仏教と深く結びついてきた両墓制の実態を明かす。
目次
1 サンマイ―比較の方法
2 両墓制のとらえられ方―問題点と課題
3 民俗的火葬からみた両墓制(1)―基本的要素の摘出
4 民俗的火葬からみた両墓制(2)―基本的要素の分析
5 無石塔墓制からみた両墓制
6 両墓制の仏教民俗的構成
著者等紹介
岩田重則[イワタシゲノリ]
1961年静岡県生まれ。専攻は歴史学/民俗学。現在、中央大学総合政策学部教授。1994年早稲田大学大学院文学研究科史学(日本史)専攻博士後期課程単位取得退学。2006年博士(社会学。慶応義塾大学社会学研究科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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