感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
T坊主
8
失意の中で過ごす著者ではあるが、パリでの出来事と失意の中の出来事は、それが将来へそれが繋がっていく。すべての人間は今の中に過去が含まれ及び将来にその因が果となって現れるのだろう。だから今を懸命に生きなければ。1.日本人の理想主義を利用して他国勢力及びそのシンパにとってこれほど御しやすい美味しい獲物はない。平和平和と言いながら目的も手段も異なっている。2;私も思う、過去の出来事が、将来の自分にすべてかかわってくる事を実感している。ある時は失意のようにみえるが、それは発酵、知らぬところで熟考の最中なのだと。2022/05/22
無能なガラス屋
3
「ひとたび境界が揺らぐと、他界の水は流入しやすくなるのだろうか。明恵上人が『夢記』で語っていることが想起される。二つの池があって、大きなほうには魚がいる。雨が降ればそこから水が溢れて、もうちょっとで魚がこっちの池に移ってくるであろう--と。魚は、キリスト教でも『霊』の象徴とされている。魚の住む水とは、霊性である。明恵上人ほどの人でも、彼岸との通信には段階があった。二つの池を仕切る境界、堤防は、念ずれば切れる。念じなければ切れない、そのような関係にあるのであろう。夢を夢と思っている間は、堤防は切れない。」2025/10/25
-
- 和書
- ひとがたくん




