内容説明
戦後の仇花のような出版物、カストリ雑誌。占領軍の検閲が厳しかった時代、大衆通俗雑誌であるがゆえに、そのいかがわしさ、偽物性、極端なエロ・グロ・ナンセンス表現によって、人々の欲望の本質と実態を暴き、まさに戦後を象徴する事象でありながら、その実態については明らかになっていない…。カストリ雑誌は戦後の雑誌出版文化にどのような役割を果たしたのか?主要30誌を解説、またそれらにまつわるコラムを収録。戦後占領期におけるカストリ雑誌の全貌を明らかにする。
目次
序論 戦後占領期のカストリ雑誌とその周辺
第1部 「カストリ雑誌」主要30誌解説
第2部 研究エッセイ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2024年6月初版。書き下ろし。本書「はじめに」よると『そもそも、カストリ雑誌とは何か?という問いに対する明確な定義すらできていない。また、戦後占領期のカストリ雑誌は定期刊行物として認知されていなかったため、公共図書館はもちろん、あらゆる図書館、資料機関が保存対象としていなかった。一部、好事家やコレクターが所有していたコレクションは残存しているものの、その多くは一般公開されておらず、研究を進めることは極めて困難な状況にある。』カストリ雑誌の実証研究書。2024/08/21
Ta283
0
戦記が載った本もあったとは知らなかった2024/12/28