内容説明
人類が抱える疑問や課題に向き合うために。21世紀の今、なぜ戦争がなくならないのか。なぜ貧困や飢えに苦しむ人々が存在するのか。そして、なぜ肌の色や宗教による差別や偏見が生まれるのか―。こうした疑問に向き合うには、国際社会における歴史・文化・政治・社会・経済の対立構造を理解し、多文化共生社会の実現に向けた行動の在り方を考察する必要がある。そのための有効な道標となる学問が「国際文化学」である。本書では、哲学や宗教学、歴史学、文化人類学から、各国文学、地域研究、語学教育、国際政治学にいたるまで、18の異なる切り口から世界の諸文化を分析・考察。多角的・複眼的な思考を養うためのアプローチと手法を、平易に解説する。
目次
1 地球的課題を解決する力―「国際協力・共生」の観点(歴史の抹消に抵抗する―パレスチナ人と故郷の記憶(金城美幸)
インドネシア人女性移住労働者が直面する妊娠・出産の課題(佐伯奈津子)
ハワイ社会の民族関係 「ローカル」の意味と日系人社会を中心に(増田あゆみ)
AI時代に問う 外国語を学ぶ意味(工藤泰三)
スタディツアーの可能性と国際文化学部(佐竹眞明))
2 人類の交流・交錯と異文化理解―胎動する「グローバル文化」(文理を超えた学問としての哲学 究極の本質を求めて(鈴木啓司)
混迷の中で選択をする―クリミア戦争期におけるエーゲ海地域の「ギリシャ人」とオスマン帝国(吉田達矢)
キリスト教を通しての異文化交流 日本のケースを中心に(李相勲)
幸せのチベット仏教 ダライ・ラマ、ブータン、ラダックから考える(宮坂清)
中国の外国語教育の歴史的変遷と2020年代の再編―日本の外国語教育への示唆(中田昭一))
3 ことばと文字の多様性―「グローバル文化」と言語(日本語教師であって、日本語教師ではない 日本語教育は何のためにあるのか(末松大貴)
中国語音声と字音 日本漢字音を中心に(樋口勇夫)
犯罪・ミステリ映画の日中比較(近藤泉)
魔術的観念論の変容 ロマン主義の未完の問いと人智学(山本淑雄))
4 「日本」を国際的観点から考察する―「国際日本学」の世界(日明外交を担った15~16世紀の国際人(鹿毛敏夫)
外国公使が経験した幕末江戸と幕府(鈴木乙都)
神道を「読める」ものにする―広報媒体の横断的分析による式年遷宮の再文脈化(メイヨー クリストファー)
サングラス文化とマスク文化 表情の読み取り方に見られる文化差(柴崎全弘))



