内容説明
室町幕府の滅亡、一向一揆との死闘、長篠合戦、本能寺の変など、激動の時代を生きた信長。信長から光秀、そして秀吉へと激しく移りゆく権力に、ときには一日刻みで対応した細川藤孝(幽斎)・忠興・松井康之。そしてついに信長の「天下」を引き継いだ秀吉―彼らは何を考え、どのように行動し、どう生きたのか。永青文庫が所蔵する六〇通の信長文書および関連文書から、一瞬一瞬の対応が迫られる波乱の時代の息遣いを読み解く。新たに発見された信長文書を初収録!六〇通の信長の手紙に加え、藤孝・光秀・秀吉などの文書も含めた全七六点をフルカラー掲載。詳細な解説・翻刻・現代語訳なども付した決定版!最新の知見を反映した論説、永青文庫の工芸品紹介なども多数掲載。歴史ファン必読の一冊。
目次
総論 珠玉の六〇通―織田信長文書の魅力
1 永青文庫細川家の新発見文書と自筆文書
2 「室町幕府」をどうする?―信長・藤孝・義昭
3 一揆との戦と「長篠合戦」―信長の戦争と諸将
4 信長と藤孝、そして村重―奉仕と謀反のあいだ
5 光秀の台頭から「本能寺の変」へ―信長・光秀・藤孝
6 未完の「天下」を引き継ぐ者―秀吉と細川家
7 肥後細川家と信長文書―熊本への収集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
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ふむ2025/06/22
えんのしん
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信長の手紙は八百通ほど現存しているがその中で自筆が確定してるのはたった一通。猛烈に手紙嫌いだったのである。これは千通を超える手紙を残してしかも大部分が自筆だった伊達政宗と対照的だ。政宗は漢詩や和歌も作った人だが信長はそういう趣味はゼロ。根本的に文章で物を表現するのが苦手だったらしい。人間を文系と武系と分類すると信長は120%武系の人だったわけだ。信長が自分で手紙を書くのはそれほど珍しかったのでその長岡与一郎忠興への感状は『信長公記』の中でも特筆されてるくらいだ。2025/02/27
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