感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
15
著者の本は江戸等の阿蘭陀宿に関して既読であるし、本書でも触れられる鷹見泉石の評伝もある。オランダとの交流に絡む多彩な著作があるが、本書は研究資料の一部を活字化して提示した形の、極めて雑駁な物である。資料集として貴重だろうが、一般読書に読書的感興を励起させる本とは言えないかも知れない。シーボルトが日本地図を持ち出して関係者が処罰された事件は有名だが、輸出禁制物資については曖昧な処があり、かつその持ち出し検査も杜撰な点興味を引く。商館長参府の折、江戸城での謁見の場所に異説がある等、研究の余地は尚多いようである2025/07/26
於千代
2
著者の論考をまとめた叢書の最終巻。内容以上に紹介されている史料が貴重だと思う。2025/02/02