内容説明
叡山僧・首楞厳院沙門鎮源によって編まれた平安期を代表する説話集『大日本国法華経験記』(『法華験記』)。文学、歴史、仏教研究の各分野において注目すべき内容を多く含む同書は、平安期の仏教信仰を窺い知るための史料、『今昔物語集』をはじめとする様々な説話集の関連文献として重視・珍重されてきた。『法華験記』はいかに形成され、その説話からいかなる思想が透けて見えるのか。成立の時代背景や環境、恵心僧都源信についての記述、畜生をはじめとする異類に対する功徳を説いた一連の説話群など多角的に検討し、形成の様相とその思想の特性を明らかにする。
目次
序章
第一章 『法華験記』成立の時代
第二章 中国・朝鮮の典籍との関係
第三章 慶滋保胤『日本往生極楽記』からの展開
第四章 源信伝の検討―第八三話「楞厳院源信僧都」を中心に
第五章 『法華験記』の異類功徳譚
第六章 『法華験記』と普賢信仰
第七章 後代への影響―宗性撰『弥勒如来感応抄』への書承
終章
附篇 義寂『法華経集験記』(翻刻・訓読・現代語訳・注釈)
著者等紹介
岡田文弘[オカダフミヒロ]
1987年、岡山県生まれ。東京大学文学部言語文化学科卒業、同大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻博士課程修了。博士(文学)。ハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員を経て、現在、身延山大学特任講師・日蓮宗現代宗教研究所特別研究員。研究分野は仏教説話・法華信仰・日蓮教学など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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