内容説明
古来、道教の聖地として崇められ、中国の文化・伝統に多大な影響を与えてきた泰山と、その信仰―。東岳大帝・碧霞元君などの神々の起源・由来・伝承を整理し、それらの民俗信仰の様相と変遷を考察。また先行調査と実地調査から、泰山諸神の信仰対象の移り変わりと民衆の認識を検討し、明代以降に隆盛する碧霞元君信仰について泰山・北京・大石橋市における廟会の事例を踏まえ、往時と現在の信仰の比較、廟会復興の過程を紹介。参考資料として、現代における廟会の図版を多数掲載。泰山諸神の信仰状況を歴史的に検討し、広い視点から泰山信仰ひいては中国の民間信仰の一端を明らかにする画期的成果!
目次
第1章 泰山信仰の変遷―東岳大帝から碧霞元君へ(泰山諸神;炳霊公信仰;碧霞元君信仰;小結)
第2章 北京の碧霞元君信仰(北京と碧霞元君;北京の廟会の現状;小結)
第3章 満州の碧霞元君信仰(満州と碧霞元君;小結)
著者等紹介
二ノ宮聡[ニノミヤサトシ]
1982年生まれ。北陸大学国際コミュニケーション学部講師。専門は中国の民間信仰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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