内容説明
十七世紀を代表する文人僧として日本文化史に巨大な足跡を遺した深草元政上人(一六二三~一六六八)。その遺業は中世から近世に至る移行期の日本文化の実態を解明する上で詳細に分析されるべきものである。京都市伏見区深草の元政庵瑞光寺にのみ所蔵される元政上人自筆資料を中心に、彼を取り巻く文人たちの写本資料も併せて翻刻紹介。江戸時代の文化・歴史研究のみならず中世文学や日本仏教学とも繋がりを持つ、膨大かつ貴重な新出資料集として日本研究に幅広く資する。
目次
自筆和歌
自筆漢詩・文
日記・紀行
法語・宗門
陳元贇との交流
書状
和歌・歌学書の写本
雑抄
目録
肖像画賛・絵画
元政追慕
瑞光寺に集った文人の筆跡
元政自筆本尊等
著者等紹介
岡雅彦[オカマサヒコ]
国文学研究資料館名誉教授。専門は江戸文学(咄本・言語遊戯・一休俗伝など)、書誌学研究
落合博志[オチアイヒロシ]
国文学研究資料館教授。専門は日本中世文学・中世芸能、日本古典籍書誌学
桑名法晃[クワナホウコウ]
身延山大学講師。専門は日蓮教学を中心とした日本仏教研究
長田和也[ナガタカズヤ]
五島美術館大東急記念文庫学芸員。専門は日本近世文学(洒落本など)
中前正志[ナカマエマサシ]
京都女子大学教授。専門は霊験譚や縁起譚を中心とする日本仏教説話の生態に関する研究
那須陽一郎[ナスヨウイチロウ]
麻布大学附属高等学校非常勤講師。専門は中世文学の注釈書を中心とした書誌学的研究
原 雅子[ハラマサコ]
千里金蘭大学名誉教授。専門は上代から近世までの和歌・文学の古典注釈通史から賀茂真淵を核に国学研究。禅哲研究
村木敬子[ムラキケイコ]
五島美術館大東急記念文庫学芸課長。専門は古典籍書誌学を援用した日本文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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