内容説明
漁村に買われてくる男児も、売られてゆく娘たちも次郎の友達だった。
著者等紹介
芹沢光治良[セリザワコウジロウ]
明治29年5月4日、静岡県駿東郡楊原村(現・沼津市)我入道に生まれる。楊原小学校、沼津中学校(現・沼津東高等学校)、第一高等学校仏法科を経て、大正8年東京帝国大学経済学部入学。在学中に高等文官試験に合格。大正11年東京帝国大学経済学部卒業。農商務省に入省。大正14年藍川金江(清成二女)と結婚。渡仏しソルボンヌ大学入学。留学中に肺結核を発見され、フランスやスイスで療養。昭和5年帰国後、「ブルジョア」が『改造』の懸賞小説当選。昭和43年勲三等瑞宝章。昭和44年芸術院賞受賞。平成5年3月23日、東京都東中野の自宅で逝去(享年96歳)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆかっぴ
2
一高に入学しようやく故郷を離れ、同じ年代の様々な友と過ごす日々を得た次郎。友人との生活から新しい世界を知り成長しようとするも、相変わらず貧困に苦しむ自分の姿と裕福な友との交友にいろんな感情が入り混じります。物事を深く考え悩み、一喜一憂する次郎が若々しくまぶしく感じられます。2013/04/21
tegi
1
次郎をハブにして、海軍将校から売春婦、超のつく富裕層までと幅広い人間が登場し、様々な顔を次郎に見せては去ってゆく。時代の変化や次郎の成長とともにそれらの人々の抱えるものも苛烈さと鮮やかさを増してゆくようで、群像を眺めてゆく面白さが一層高まる。2018/03/05
mak2014
0
1巻に記載済み。2015/02/10