内容説明
炭坑夫の唐朝陽と宋金明は出稼ぎ労働者を落盤事故にみせかけて殺害し、慰謝料を騙しとる手口を繰り返して暮らしていた。ふたりの次の標的はまだ幼さの残る少年。それはいつもどおりの簡単な仕事のはずだったが…。社会の下層に蠢く男たちを描いた表題作のほか、中篇1作と短篇6作を収録。
著者等紹介
劉慶邦[リュウチンバン]
1951年、河南省の生まれ。中学卒業後、農民や炭鉱夫を経験。78年、北京に出て「中国煤炭報」社で編集の仕事をするかたわら創作を始める。農村や炭鉱を舞台にした細やかな描写に特徴がある。2001年、短篇『鞋』が魯迅文学賞を短篇部門で受賞。長篇、中篇も書くが、短篇を得意とし「短篇王」とも呼ばれる
渡辺新一[ワタナベシンイチ]
1946年生まれ。中央大学商学部教授。東京都立大学大学院博士課程満期退学。専門は中国現代文学
立松昇一[タテマツショウイチ]
1948年生まれ。拓殖大学外国語学部教授。東京都立大学大学院修士課程中退。専門は中国近現代文学、中国文化史。『中国現代文学』(ひつじ書房、2008年創刊)で莫言、蘇童、畢飛宇、劉慶邦の翻訳を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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