出版社内容情報
かつて東アジアに展開した文化史上の重要概念である「文」の解体、そして、西欧との出会いによりもたらされた「文学(literature)」への移行は、東アジア全体に及ぶ大きなパラダイム転換であった。そして現在、「文学」「人文学」の枠組みそのものが問い直されるに至っている。
これら転回の画期に、いったいどこで、何が起こっていたのか。【近世化】【近代化】という社会・文化の大変革の時期における「文」そして「文学」のありようを広く東アジア世界に探り、「文」の概念史を描き出すことで、現在そして未来へと続く「知」と「文化」の継承と展開への視点をしめす。
これからの人文学を切り拓く新たな視角【近世化】【近代化】を経て【現代】へと―東アジア世界における「文」の概念はいかに変容・展開していったのか。
日中韓そして欧米における48の知を集結し、描き出される初めての東アジア比較文学史。
内容説明
これからの人文学を切り拓く新たな視角。“近世化”“近代化”を経て“現代”へと―東アジア世界における「文」の概念はいかに変容・展開していったのか。日中韓そして欧米における48の知を集結し、描き出される初めての東アジア比較文学史。
目次
第1部 近世化―社会の変化と「文」の変革(国家、社会と「文」;戦争と「文」;学問と「文」;ことば、翻訳、vernacularization)
第2部 近代化―東アジアの「文」から「文学」ヘの道(国家、社会と「文学」;戦争と「文学」;学問と「文学」;ことば、文体;新しいメディアの時代と「文学」)
第3部 現代の「文学」―文学の現在と人「文」の将来(現代の「文学」;近現代の文・史・哲と人文学)
著者等紹介
河野貴美子[コウノキミコ]
早稲田大学文学学術院教授。専門は和漢古文献研究
デーネーケ,ヴィーブケ[デーネーケ,ヴィーブケ] [Denecke,Wiebke]
ボストン大学教授。奈良・平安和漢比較文学、日・中・韓古典文学、漢字文化圏の比較文学
新川登亀男[シンカワトキオ]
早稲田大学名誉教授。専門は日本古代史
陣野英則[ジンノヒデノリ]
早稲田大学文学学術院教授。専門は平安時代文学、物語文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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