室町の学問と知の継承―移行期における正統への志向

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  • サイズ キク判/ページ数 369p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784585291565
  • NDC分類 210.46
  • Cコード C3095

内容説明

戦乱の世から新たな政治秩序へと向かう混沌とした時代、特筆すべき知の動きがあった。それは革新的なものを取り入れつつも、伝統を再生産し、正統性を希求していく…。室町期に形作られた知のあり方を、五山僧や公家学者などの担い手の変遷、さらには林家におよぶ近世への継承のかたちから解き明かす。

目次

第1部 異国への視線と自国意識―五山僧と中国史書(『碧山日録』に見る太極の三史への取り組み―長禄・寛正期における学問の一様相;『漢書抄』第一冊の注釈姿勢―例示としての日本関連叙述を中心に ほか)
第2部 連環する人と学問―五山僧から公家学者へ(月舟寿桂と医学―『幻雲文集』に見る五山と医家の接点;中世禅林における中国文化の受容―『碧山日録』内「匡盧十八賢図」鑑賞記事を中心に ほか)
第3部 先代の継承―室町から江戸へ(林鵞峰の書籍収集と学問―『国史館日録』再考;二十一史通読に見る林鵞峰の学問姿勢―『国史館日録』・『南塾乗』との関わりから ほか)
第4部 変容する知―地方、そして聖地が生み出す学問(『笠置寺縁起』の成立とその背景―東大寺と『太平記』の問題を中心に;『歯長寺縁起』の志向性―地方の学問の一端として)
終章 室町の学問の根源にあるもの―今後の展望として

著者等紹介

田中尚子[タナカナオコ]
1972年生まれ。愛媛大学法文学部准教授。専門は中世文学・和漢比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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