内容説明
作り物語とは何か?作り物語はどのように存在していたのか?文学史に大きく横たわる、全てのテクストを考えるに等しい根源的な問い。連鎖・編成を繰り返し、アメーバのごとく増殖・変容するあまたの写本・版本を、あるがままに虚心に把捉することで見えてくる、ニュートラルな文学史。
目次
第1部 作り物語とは何か(作り物語のエレメント;作り物語と作り物語)
第2部 和歌は物語の肝である(琴で/笛で、和歌を詠む;和歌の書記法;「とふにつらさ」の涙)
第3部 『源氏物語』の成立・作者・本文(“『源氏物語』はどのように出来たのか?”を再考する;“『源氏物語』の作者は紫式部だ”と言えるか?;本文研究と大島本に対する15の疑問 ほか)
著者等紹介
加藤昌嘉[カトウマサヨシ]
1971年10月生。2000年3月、大阪大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。大阪大学大学院助手、国文学研究資料館准教授を経て、法政大学文学部教授。著書:『揺れ動く『源氏物語』』(勉誠出版、2011年。第13回紫式部学術賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。